2stroke with powerband -It's always smokin' on the road


DT125Rいじり その16
平成24年4月20日 タイヤ交換
街乗り用のリアタイヤとオフロード用のタイヤを交換した。
街乗りタイヤはIRCのGP210。「ツーテン」と呼ぶらしい。
大鉄人17(ワンセブン)のようである。いささか古いか・・・。
交換距離は91373km。前回交換時から3万キロ走った。
フロントタイヤはあと1万キロは走れる。
オフロードタイヤは同じくIRCのTR-011ツーリスト。
公道走行可のトライアルタイヤだ。今まではミシュランのモトクロスタイヤAC10を使用していたが、ツルツルの岩盤地帯に行くことが多く、定評あるこのタイヤを選択した。
タイヤ交換台である。
木造ペリメター構造である。
ブレーキディスクやスプロケットを浮かして、リム部分が枠に掛かるように設計してある。製材屋さんから売り物にならない端材をもらって製作。
タイヤ交換台にホイールを載せて作業開始。
空気を抜き、ビードストッパーを緩めて、ビードを落とす。
リムとビードの間にタイヤレバーを差し込み、タイヤを押し下げるようにしてビードを落としていく。あらかじめ、シリコンスプレーなどを吹いておくとビードが落ちやすい。当然ながら両面のビードを落としておかねばならない。

ビードが落ちたら、タイヤレバーでビードをめくってリムから外す。
次にチューブを抜く。抜いたチューブは傷の有無を点検して、問題がなければシリコンスプレーを吹いておく。本来ならタルカムパウダー(ベビーパウダー)をはたいておくとよろしいが、買い損ねていたので、その工程は省く。
反対側のビードもめくって、タイヤをホイールから外す。
タイヤの外し方は、ホイールをタイヤの中に落とし込み、タイヤとホイールをV字開脚のように開いて外す。
はだかになったホイールを点検。
リムバンド(ふんどし)やビードストッパーが劣化していなければ再使用する。
リムバンドはガムテープで代用しても問題ない。
チューブを入れる前に、片側のビードをリムに落としておく。
チューブはねじれ防止、タイヤレバーの噛み込み防止のために、少しばかり空気を入れておく。タイヤの開口部が狭くなっている場合は、あらかじめタイヤの中にチューブを入れて膨らませておくと、手が入りやすくなって、あとの作業が楽になる。ビードの硬いタイヤでは特におすすめの方法である。
チューブをタイヤにはめ込んだら、エアバルブをホイールに通さなくてはならない。世間ではこの作業がむずかしく専用工具まで売っているらしいが、じつはとても簡単な作業なのである。ビードを入れていないほうから手を差し込み(ここでタイヤの開口部が狭くなっているとツライ))バルブを指で支える。手が入らなければ、タイヤレバーでもよいが、とにかくバルブが遊ばないように支えてやる。そして反対側のはまっている方のビードをタイヤレバーで軽くめくってやると、タイヤにチューブが引っ張られて、バルブがぽこっと穴に落っこちる。バルブの位置が決まっていれば、一発で入る。学生の頃に試行錯誤して編み出した妙技である。
チューブがおさまり、バルブを通したら、はまっていない方のビードを入れていく。ヒトによって作法があるようだが、自分の場合はバルブやビードストッパーのない場所からはめていく。途中できつくなってきたら、対面のビードがきちんと落ちているかを確認する。バルブの根本がビードに噛み込んでいないかも確認。
ビードストッパーの内側にビードがきちんとはまっているかも確認。とにかく確認、確認の繰り返しで作業完了にいたるわけである。
タイヤがきちんと入ったら、チューブの収まりを良くするために、ボヨンボヨンとタイヤをドリブルしておく。効果があるかどうかは知らないが、これは儀式である。故ジャンボ鶴田がショルダースルーを仕掛けて、キチンシンクを喰らうようなお約束である。様式美を軽んじてはならないのである。儀式を終えたら、エアコンプレッサーで空気をいれ、ビードを出す。あらかじめ、ビードにシリコンスプレーを吹いておいたので、スンナリでた。世の中にはビードクリームなるものがあるようだが、使用したことはない。シリコンスプレーのせいで、タイヤとホイールがズレたという経験がないのでコレで充分だ。せっけん水という方法もあるが、作るのがめんどくさいのである。
外径の大きなトライアルタイヤで問題になる、スイングアームとのクリアランス。
DTの場合、スイングアームの幅は問題ないが、奥行きが問題になる。
チェーンは132リンク、もともとドライブスプロケットを17Tから15Tにしていた関係で、タイヤとマッドフラップの干渉はない。ヒゲが当たっているけど、これはすぐにとれちゃうから問題ない。チェーンが新品の状態でこれくらいのクリアランスだ。
TR-011ツーリストの装着状態。
走行しての印象は、タイヤがやわらかく走行抵抗が大きいせいか、回転にやや重さを感じる。アクセルオフでの減速もあきらかに速い。
近所の砂利道で走ってみたが、衝撃の吸収性はさすがである。段差などもハイトの高いサイドウォールがしなやかに包み込んでくれるような感じがする。
舗装路もとくに気になるところはない。ロード向きタイヤのGP210に比べればグンニャリ感がなくもないが、AC10で走っていたのに比べれば天と地の開きがある。