2stroke with powerband -It's always smokin' on the road


よみがえれ!DT125R再生記
90年式DT125Rである。形式は3FW。いわゆる88年型だ。
91年くらいにセルが付いて、99年ごろまで生産された息の長いモデルだ。
このバイクは大学の同期のヤツが90年に買って、94年ごろに同期の人間に売って、その後99年かな?オレが貰った。
ウチに来たときにはすでにレース仕様となっており、混合ガソリン仕様、また保安部品なんかは付いてない。
なぜかライトだけは残っていた。
ハーネスも点火系を残しているだけである。確か、フォークのオイルシールが死んでいたはずだ。
2000年を最後にオフロードから足を洗っていて、しばらくほったらかしにしていたが、そのうちにキーを紛失してしまい、動かしようがなかった。家人から邪魔だから捨てろと言われていたのだが、工具箱の中からキーを発見したので再生することにした。どうせ直すのだから、公道走行ができるようにするつもりだ。
バイクの上にトタン板を載せおいたので、完全な雨ざらしではないが、かなりのヤラレっぷりである。
フェンダーやサイドカバー、おまけにエンジンにまで苔が生えてる・・・。
前後ホイールのスポークもサビサビ。右の写真の後方にサンポールが置いてあるのが分かるはずだ。
・・・ということは当然ながらタンクも錆びている。
期待以上のサビ具合である。
サンポールの強酸攻撃に耐えられるのか?
サビ落としどころか底が抜けてしまいそうな気もするが・・・。
タンクを外して、とりあえずガソリンを捨てた。
かつてガソリンであったものが、茶色い土石流に変わっていた。
コックを外して、ゴム板から切り出したパッキンと鉄のプレートで穴をふさいだ。サンポールが漏れてこないように、ゴム板にはシンエツKE45を塗りつけておく。おもむろにサンポールを流し込み、しばらくは原液で攻撃を加えた。1時間ほどタンクの向きを変えつつ、原液攻撃を加えたが、今回のサビはしぶといようで目立った効果が見えない。
日付も変わりそうだったので、水を足してタンクを満タンにし、しばらく放置することにした。
じっくり2昼夜を費やし、サビに攻撃を加え続けた。
タンクの中はまっ茶色になっていてサビが完全に落ちたかどうかの確認も出来ないくらいだった。汚い液体を洗い流したところ、おどろくほど美しいタンク内面がお目見えした。底が抜けるかと心配していたが、穴が開いていることもなかった。本来ならFRPでコーティングに入るはずなのだが、今回は買い忘れてしまったので、CRC5−56を吹き付けたあとに2ストオイル(スミックス)を300mlばかり流し込んでおいた。とりあえずはサビが再発することはないだろう。
タンク内面だけではなく、外側もけっこうサビがきていた。
ペーパータオルにサンポールを浸して湿布を当てる。
しばらく放っておいてから、ワイヤーブラシでガリガリと削り落とす。
あとで、適当なペイントでも塗っておけばよかろう。
タンク、サイドカバーを外した状態のDT。
チャンバーもサビだらけだ。
しかし、よくもここまでキタナクなったものだ。
ハーネスを全部取り替えるので、あとでもろもろの部品を外さなくてはならないが、掃除をしなくてはならないのがイヤだ。
あわれ、ザックリ破けたシート。
そもそもは赤いシートだった気がするが、いつ青くなったんだ?
もらったときから青かったかなぁ?よく覚えていない。
シートは知人のシート屋さんに張り替えを依頼する予定。
そこそこの金額にはなるが、ちょっとぐらいカネのかかった部品があっても良かろう。
ラジエータもサビてるのか?と思いきや、クーラントが入れてあったおかげか、全くサビている様子はない。無精者なので、水ではなくクーラントを入れておいたことが功を奏した結果だ。ま、エンジンをかけて、キチンと水が回るかの点検はしなくてはいけないけど。
外装を剥がしているうちに、あれ?とおもったのがココ。
メインキーのところの配線がない。
メインキーは単なるハンドルロックと化していたのである。
キーシリンダの部分が取り外せるので見てみたら、回転する接点からなにからなんにもない。う〜ん、キーを買わねばならんのか・・・。
ブレーキが引きずっていたので、ダメになっているとは思っていたが、リヤブレーキのピストンがサビて固着しちゃってた。フロントの方はダストブーツがあるおかげで、ピストンにサビはなかったが、シールの交換はせねばなるまい。固着してたピストンは、、キャリパーを万力で挟み、ピストンをバイスプライヤーで掴んでグリグリまわし、ある程度動いたところでエアガンを使って抜いた。
バイクの状態を確認したところで、不足しているパーツを書き出してみた。
・スピードメーター&インジケーターランプ
・メーターケーブル
・ヘッドライトステー
・メインスイッチ(ハーネス)
・左ハンドルスイッチ
・リヤブレーキスイッチ
・前後ウィンカー
・テールランプ
・オイルタンク
次に劣化していて交換が必要なパーツ
・フロントフォークオイルシール
・エアクリーナーエレメント
・チェーンガード
・前後キャリパーインナーパーツ
・シート
以上のようなところである。
なるべく中古部品でそろえ、足りないものは新品で補う予定だ。
オイルタンクについては、とりあえずは混合ガソリンで動かすので必要はない。